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【アルバム名】
TWO ALTOS (SAVOY)
【リーダー名】
ART PEPPER / SONNY REDD (1952/3/4〜1957/11/22)
【パーソネル】
ART PEPPER (as) JACK MONTROSE (ts) CLAUDE WILLIAMSON (p)
MONTY BUDWING (b) LARRY BUNKER (ds)
SONNY REDD (as) PEPPER ADAMS (bs) WYNTON KELLY (p) DOUG WATKINS (b)
ELVIN JONES (ds)
ART PEPPER (as) RUSS FREEMAN (p) BOB WHITLOCK (b) BOBBY WHITE (ds)
ART PEPPER (as) HAMPTON HAWES (p) JOE MONDRAGON (b) LARRY BUNKER (ds)
【収 録 曲】
DEEP PURPLE / WATKINS PRODUCTION / EVERYTHING HAPPENS TO ME /
REDD'S HEAD / THESE FOOLISH THINGS / WHAT'S NEW
【内   容】
「あ、いる、カバだ!」 太田、ふらっと 動物園
 
そう詠んだのは芭蕉だったか蕪村だったか一茶だったか子規だったか。あ、さばでしたか。「アイ・カバー・ザ・ウォーター・フロント」を詠み込んだジャズ曲名俳句でございます。思えばあの頃の作風は爽やかでしたねぇ。それが最近では「濡らす恥部、ライオンと犬と・・・」ですもんねー。堕ちるところまで堕ちた。そういう感慨に浸らずにはいられません。「塩通、原点に帰れ!」ということで、弥生3月花曇りのある日、いってまいりました上野動物園。あ〜ん、動物の園ぉ♪動物好きの人に動物嫌いの人はいない。なんてことをよく申しますが、私はどっちかというと動物嫌いのほうですね。例外はニャンコちゃんとタヌちゃんなんですが、それ以外の動物にはそれほど興味をひかれません。「ソソられるものがない。」と言ってもいいでしょう。だから、いくら秘宝館でうまが頑張ってくれても、それほど、「あ〜ん♪」といった気分にはなれませんな。ところで、全国でもここだけと言われている元祖国際秘宝館の「馬のマル秘ショー」なんですが、開催にこぎつけるまでにただならぬ苦労があったようでございます。「小説宝石」平成5年11月号に掲載された「君は秘宝館で感動できるか」という記事を発見しました。
 
伊勢国際秘宝館最大のよびものは『馬の交〇実演ショー』である。なかなか面白いものを、とにやりと笑われる前に、読者諸氏は思い出していただきたい。馬には発情期がある、ということを。ショーと名づけるからには毎日毎日、それも何度も何度も行わなければならない。生物学上、発情しっ放しのひなのちゃんならいざ知らず、果たして馬にそんなことができるのか。そこに人々の苦労と秘訣と感動がある。
 
なるほど。言われてみればそうですな。で結局、計画から開催まで、実に3年もかかったそうであります。
 
生殖を操作する文献は数々あれども、交〇の回数を操作する文献は当然ながら皆無であった。畜産業者たちも獣医師たちも首を傾げて否定するのみ。小川正二館長をはじめとした交〇ショー企画チームがほとんど諦めるなか、松野社長ただひとりが『やればできる!』と主張してゆずらなかった。
 
「やればできる!」なんて説得力のある言葉なんでしょう!汚夢老師にも聞かせてあげたいなぁ。で、いろいろと試行錯誤してみた結果、どうもサラブレッドでは駄目だということが判明したんですね。しかし「野性馬ならええかもしれん。」ということがわかり、北海道から野性の道産馬を導入して、初めてショーの性交に、いや、成功にこぎつけたというわけでございます。で、この松野社長は当然、他の動物についても検討したらしいです。猿、豚、これに坊主と河童が加わると『孫悟空交〇ショー』ができるのだが・・・なんて考えたらしいですが、種々の諸事情によりボツになったとか。いやあ、それにしても「ショーほど素敵な商売はない」というのはこのことですね。不肖・塩サバ、感動いたしました。
 
 とまあ、そんなことはどうでもよくて、動物園へカバを見にいった話。上野動物園のカバは順路の最後のほうに配置されておりました。トリ、パンダに始まる60種類くらいの動物のうち、50番目くらい。上野ではカバはそういうところに位置づけられているわけですな。はたして動物園でカバを見た人はどういう言葉を口にするのか?本当に「あ、いる、カバだ!」というのか?私はカバの前に1時間ほど陣取って「カバを見る人ウォッチング」を挙行しました。途中から雨が降ってきたんですが、傘をさしながら頑張りました。その結果、次のような生サンプルを採取することが出来ました。
 
「カバ、カバ!」
「あ、カバいた!」
「あ、カバ!」
「あー、カバだ、ほら!」
「ホンモノのカバ!」
「おっきいカバ!」
「あ、カバ、いるわ!」
「あ、いたいたいた、カバ!」
「あ、いるよ、カバ、カバ!」
 
この「ホンモノ」と「おっきい」発言には若干の説明が必要ですね。じつは「ホンモノのカバ」の両隣に「コビトカバ」という小さなカバが棲息していたわけです。よって、コビトカバを見てから真性カバを見た人の口から「おっきい」「ホンモノ」発言が飛び出すわけでございますな。あと、惜しかったのが次の発言。
 
「あ、いる、カバ!」
 
惜しいっ!「あ、いる、カバだ!」に肉薄するものとしてニアピン賞を進呈したいところでございます。唯一、よくわからなかったのが孫を2人連れたおばあちゃん。水に潜っている2頭のカバに向かって
「ジロー!」
「サツキー!」
「サツキちゃーん!」
「ジローちゃーん!」
と、さかんに呼び掛けておりました。
 
今週の疑問:「ホントにそんな名前なのか???」
 
ということで、実に意味のない一日でございました。
 
 @ さ、『トゥ・アルトズ』です。このタイトルでソニー・レッドとアート・ペッパーの名前がクレジットされているわけだから、誰だってマクリーンとジェンキンスの『アルト・マッドネス』のようなものだと思いますよね。ところがこれ、レッドとペッパーのバトルものでもマッドネスものでもアマゾネスものでもアマリリスものでもない、ただの寄せ集めアルバムでした。ペッパーのリーダー・セッションが4曲にレッドのリーダー・セッションが2曲。思わず「そんなセッションなぁ!」と言いたくなりますよね。録音年もばらばらで、レッドのが57年、ペッパーのは52年と53年と54年。サイドマンもばらばら。まさに寄せ集めの名に恥じぬ作りとなっております。もひとつオマケにペッパーのセッションは『サーフライド』の落ち穂拾いモノなんですよね。「サーフィンでノリノリお姉ちゃん」がとってもキュートなサヴォイ盤。原盤はディスカバリーらしいですが。『トゥ・アルトズ』収録の4曲はCDの『サーフライド』にもきっちり収録されているから、アレを持ってる人なら、なんや、コレかいっ!ということになってしまいます。となると、ソニー・レッドの2曲に救いを求めるしかないわけなんですが、ま、一応ペッパーのセッションも解説しておきましょう。
 
 1曲目、「ディープ・パープル」はペッパーの54年のセッション。ジャック・モントローズのテナーの入ったクインテット編成です。2本のサックスが絡むアレンジがいかにもウエストコースト的ですね。ペッパーのソロはいかにも50年代ペッパー的な藤山甘美さがあってよろしいですな。んもー、藤山直美も大満足!みたいな。はっきり言って私は70年代ペッパーより50年代ペッパーのほうが遥かに好きです。ゴメンよ、岩浪洋三ぉ!しかし「よく '50年代のペッパーのほうがいいという人もいるが、それは間違いだ。」と断言することはなかろうぞ、洋三っ!人にはそれぞれ好みちゅうものがあるわけですからね。
 
 で、2曲目がソニー・レッドのセッション。こちらはサイドマンがたまんねーっす。同じペッパーでもバリサクのペッパー・アダムスが参加したクインテットで、リズム隊はケリーにワトキンスにエルヴィン。で、2曲目の「ワトキンス・プロダクション」はワトキンスがプロダクトした曲。そのまんまやん!ラテン風のイントロに続いてアルトとバリトンのユニゾンでファンキーなテーマが演奏されます。あ〜ん、私、こういうマイナーな曲に弱いのぉ♪サビの部分を吹くソニー・レッドがジョン・ジェンキンスっぽくってよろしいですな。ソロ1番手はペッパー・アダムス。白人ですが、かなり黒っぽいっすよね。黒い系好きのさばっちも大満足ぅ♪続くソニー・レッドのソロは何だか半音上ずっているような不安定感が何とも・・・。「鯖くさらかし岩」に通ずる味がございます。マクリーンをB級にしたような感じですね。BN盤ではもーちっと流暢に吹いてたような気がするんですが。ケリーのソロはいつもどおりよろしいです。ワトキンスのアルコソロも聴けます。9分30秒を越える長い演奏ですが、決して長さを感じさせない充実した演奏となっております。
 
 3曲目は再びアート・ペッパーの演奏。「エブリシング・ハプンズ・トゥ・ミー」かぁ。好きなんっすよね、この曲。53年の録音でラス・フリーマンをバックにしたワン・ホーンの演奏。そのフリーマンのイントロがよろしい。んで、テーマを吹くペッパーの甘美なトーンがなんとも言えないですな。1曲とばして5曲目の「ジーズ・フーリッシュ・シングス」は52年のペッパー。おそらくリーダーとしての初フキコでしょう。ウマさんことハンプトン・ホーズのトリオがバックなんですが、ウマさんだけにバックなんだねっ♪というようなことを書くと、またギャル系読者がひいてしまいます。気をつけましょう。ペッパーはすでに自己のスタイルを完成させていて、栴檀は二葉より割り箸ということを感じさせます。つまんないですねー、このボケ。6曲目の「ホワッツ・ニュー」は1曲目と同じセッションです。ジャック・モントローズの入ったクインテット。JR.モンテローズとは「ト」と「テ」で、とても違う人ですね。ここでもペッパーの「泣きのアルト」が、もぉ、たまらんっ♪ということで、ペッパーのセッションは『サーフライド』の残り曲なれど、選曲といい演奏といい、あなどれない出来なのでございます。
 
 1曲とばした「レッズ・ヘッド」はレッドのオリジナル。バップ風のナンバーですが、最後の「ででっ、ででっ、でぇーけでけでぇ〜♪」というフレーズがいいですね。ソニー・レッドは相変わらず上ずり気味ですが、フレージング的には「ワトキンス〜」よりもパーカー的であります。音が上ずってしまい、途中でヤメてしまった「失敗テイクのパーカー」に肉薄する、と言ったら褒めすぎでしょうか?とにかくまあ、何だかしらんけどヤケに気になる人ですね、ソニー・レッド。B級独特の味があって、私はヒジョーに好きです。ワトキンスのピチピチスカート・ソロも聴けますね。んなわけで、個人的にはけっこう「お気に」の1枚なのでありました。


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